道産子エンジニア

悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する

森博嗣「すべてがFになる」読んだ。

すべてがFになる THE PERFECT INSIDER S&M

すべてがFになる THE PERFECT INSIDER S&M

今なら100円で買えるのでおすすめ。

以前の記事でミステリー小説読みたくなったのでちょうどよかった。 この本はデビュー作であり、以前から知っていたので興味津々だった。1996年に書かれたとは思えないほど今でも色褪せない作品だ。 アニメにもなっているので時間があればみるつもり。(作画があまり好みでなかった)

理系ミステリーとも言えるジャンルで、プログラミングや情報技術に関する知識がある程度出てくる。 当時はかなりマイナーなジャンルであっただろうが、今となっても面白く読めるのがいい。(カタカナ表記が少し気になるけど)

天才に挑む、秀才、犀川の西之園にかけるセリフが好きだった。

情報が不足しているわけじゃないよ。考えが及ばないだけだ。

ようやく森博嗣本読み始めた

作家の収支 (幻冬舎新書)

作家の収支 (幻冬舎新書)

順番はおかしいが森博嗣は「作家の収支」で初めて知って、最初に読む小説が今回の「すべてがFになる」となった。 前にも書いたけど、作家の収支を読むと自分も作家になりてえ!って単純に思ってしまうが、簡単な話ではない。笑 「広報活動よりも大事なのは?」 の節が好きなので引用しておく。

新人は、とにかくいい作品を次々発表するしかない。発表した作品が、次の仕事の最大の宣伝になる。それ以外に宣伝のしようがない、と考えてもいい。 したがって、最初のうちは、依頼側が期待した以上のものを出荷する。価格に見合わない高品質な仕事をして、割りが合わないと感じても、 それは宣伝費だと理解すれば良い。もっとも大事なことは、多作であること、そして〆切に遅れないこと。1年に1作とか、そんな悠長な創作をしていては、 たとえ1作当たっても、すぐに忘れ去られてしまうだろう。

耳が痛い正論だ。

犀川に感情移入してしまう

ミステリー小説なので詳細は一切かけないが、Fとはなにか、数字の7の孤独、殺された花嫁などなど数多くの謎が複雑に絡み合う。 それが最後に一本の糸であったことに気がつくと、もうこの小説の虜になっていた。そんな小気味よさがある。

犀川は奔放さと社会性の間で揺れる自分が嫌いであり、その心情を綴ったところがすごく好きだった。

嫌なことは相変わらず沢山あるが、我慢できないことは歳とともに減少している。しかし、それとともに、嫌なものの対象は、他人から自分の内側へと向かっていた。周囲との摩擦を避け、ごまかしている自分が、どんどん嫌いになっていきそうだった。


先月も2回しかブログがかけない自分が嫌になってくるが、それでもやっていくしかないのだと言い聞かせている。 読書は良いペースを保っているのでまだまだ読んでいくぞい。

読書所用時間:約6時間
オススメ度:★★★★☆

そういえば昨日で27歳になりました。お祝いいただいたみなさま、ありがとうございます。

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