道産子エンジニア

悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する

陶芸を一年やってみて

12月になるとアドベントカレンダーもあってみんなブログ書きがちだけど、俺の今年買ったものとか誰の参考にもならないし書きません。笑
最後ではないけど去年書いたやることの中に

陶芸教室通って、自分の酒器作ってブログで紹介

とあったのでそれをやり遂げる。

アドベントカレンダー芸のためにいろんなブログ書いたけど、その日本酒アドベントカレンダーのために書いたお猪口を作ろうでいくつか作品を紹介した。今回は陶芸の良さと、お猪口以外の作品を紹介しながら一年やって見た所感をまとめる。

使った時間

昨年の12/29に初めて陶芸を体験したので、今日くらいでほぼほぼ一年になる。 自分の作陶能力を定量的に測る方法はないので、作品を見る限り自分ではまだまだ雑魚すぎてという気持ちは大きい。誰でもやればそれなりのことはできそうだ。俺は月に2回陶芸教室に通っていて、一回で3時間程度の作業時間となっているので今日までで24回×3時間で 合計72時間 程度作業したことになる。たったの三日分だ。陶芸教室といいつつ、先生がいろいろ教えてくれる訳ではなく基本的に自由に作陶できるのがいい。

作陶数

ぐい呑は上の記事にあるのでそれ以外のいくつか写真も載せる。

  • ぐい呑:10
  • 秋刀魚皿(たたら):2

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  • 小皿(たたら):5

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  • 中鉢:2

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  • 片口:1

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  • 中皿:2

www.instagram.com

  • 徳利:1(焼成前)

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  • 湯のみ:1

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  • 蓋付き小物入れ:1

焼いている最中で仕上がっていないものもあるが、以上の全部で26作品を一年で作った。だいたい一ヶ月に2作品。月に二回なので一回で一つの作品が作れている程度。中鉢なんかは時間がかかっているので正確ではない。もともと自分で使うぐい呑を作るのがきっかけだったのでぐい呑は何度も作った。いろいろ作ってみて、 陶芸の奥深さと難しさがわかった というのが今年の大きな収穫かも。生まれてから何度も何度もお世話になり、身近な生活を支える陶器がどうやってできているのか少しわかった。まだまだたくさん作ってみたい作品はある。

会員で一番の作品を作れた

これは本当にビギナーズラック的なあれだけど、通っている教室で年二回行われている「穴窯焼成」の作品応募があり、それで金賞をいただいた。

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初の絵付けをやってみたのと、ベンガラという材料の釉掛けをしたくて作った作品。チタンを含む釉薬を二重がけして、裏側のまだら模様がすごくいい味になった。

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もちろん周りは会員なのでプロではない。(いたらごめんなさい)審査は教室を運営する会社の社長と審査員だが、自分の教室では過去一人しか受賞しておらず俺が二人目だそうな。しかも5年くらい出ていなかったそう。作った中鉢は実はそんなにうまく作れたものではなかった。どちらかというと不満の多い作品だったのでなんとも言えない気持ちではある。まだまだやれることはたくさんあったな...。運がよかっただけだと思いこみ、これからも精進していく。

アマチュアとプロの線引きはない

陶芸には認定のようなものはないので、明確にプロとアマを分けるものはない。古いけど面白いブログがあった。

第1話 陶芸家という職業 | 陶芸家の独り言

プログラマもまぁそうかもしれない。資格を持っているとか会社に勤めているとかそういうことではない。あるのはただ一つ「いいものを作れるかどうか」だけではないだろうか。いいものは技術的に優れているだけではない。それが文化を生み、人に感動を与えるものであると思う。また、それが広く受け入れられるのが「プロの技」だろう。どんなに素晴らしい技術でも、誰かの役に立っていないのであればただの自己満足になってしまう。

さらにもう一つ大切なのは作る人の意識だと思う。自分はプロとしてきちんとやっているかどうか。プロであると自負しているかどうか。そういう意味では俺はまだまだプログラミングも陶芸もアマチュアだな。上には上がいるが、プロになることは何もトップになることではない。

来年の作陶

箇条書きにする

  • 土鍋を作る
  • 電動ろくろを使いこなす
  • 大皿を作る
  • 大鉢を作る
  • 何か公募展に応募する
  • 自分の作品を売ってみる
  • 自分らしい作品は何かヒントを見つける

全体を通して来年はもう少し細部にこだわって作品作りをする。 見るとわかるけど、 「大きな」 作品を作ることが目標になっている。一般的に、大きく薄く美しく作れることは陶芸の一種のステータスとも言える。大きな作品はごまかしが効かない。線が乱れればすぐにわかる。バランスが悪ければ作っている最中に壊れる。焼きあがるまで常に気を張らないといけないので、膨大な集中力と繊細さが必要になる。今年はいろんな陶器を美術館、工芸館、展示などで見て来たが、俺にはまだまだできないものばかりだ。パッと見ただけでは、どうやってやっているのかすらわからないものばかりだ。これを同じ人間の手で作っているとわかるから震える。こんなものを作れる人が世の中にはいるのだなと。

あぁ、俺は完全に陶芸の虜になっている。ものづくりの原点がここにある気がする。

公募の件はまだ詳しく考えていないが、陶芸界ではあちらの応募をするとこちらができないといった暗黙のルールがあるらしい。要は自分の作風を決めたらそれ以外の分野には手を出せないようになっているっぽい。これはなかなか面白い文化だ。やったなら最後まで貫き通せ!ってことなのだろう。師弟制度もあるし。


最初に訪れるのは自分で作ったのだという達成感。そのあとは技術者として、一人の陶芸家として、いいものを作っていく楽しさがやって来る。過去の伝統的な作品や現代の尖りきった作品までたくさん見て、自分で作りたいものは何かを見つけたい。
来年もまだまだ陶芸やっていくぞ。

あなた、まだ写真でろくろ回してるフリしてるの?(煽り)